ソフトウェアの品質特性モデル JIS X 0129-1(ISO/IEC9126)

ソフトウェアの品質特性モデルとは

ソフトウェアの品質の指標を分類して体系的にまとめた規格で、ソフトウェアの品質に対する評価に利用できる。

品質特性モデル

品質特性 品質副特性 説明
機能性
functionality
合目的性(suitability)
正確性(accuracy)
相互運用性(interoperability)
機密性(security)
標準適合性(compliance)
ソフトウェアがユーザからの機能的な要求(明示的機能と暗示的機能)を満たす度合い。
ユーザ目的に合った正確な動作を満たすか。外部IFや規格、セキュリティ基準を満たすか。
信頼性
Reliability
成熟性(maturity)
障害許容性(fault tolerance)
回復性(recoverability)
標準適合性(compliance)
様々な使用条件のもとで、ソフトウェアの機能が正常に稼働し続ける度合い。
必要な期間、正常に動作を続け、イレギュラーに対する耐久力を持ち、
障害時に速やかに回復できるか。
使用性
Usability
理解性(understandability)
習得性(learnability)
運用性(operability)
魅力性(attractiveness)
標準適合性(compliance)
分かりやすく使いやすいソフトウェアであるかどうかの度合い。
簡単に理解でき使いこなすことができるか。再び使用したくなるか。
インストール作業や運用時が容易か。
効率性
Efficiency
時間効率性(time behaviour)
資源効率性(resource behaviour)
標準適合性(compliance)
アプリケーションのレスポンスや、ハードウェア資源(メモリ/CPU使用率/ハードディスク等)
に対して適切な性能を提供する度合い。
保守性
Maintainability
解析性(analyzability)
変更性(changeability)
安定性(stability)
試験性(testability)
標準適合性(compliance)
ソフトウェアに対する機能追加、改修、環境変化等に対する対応の容易性の度合い。
障害等の問題の把握、切り分けなどの解析のしやすさ、変更作業の容易さ、
保守作業が必要な頻度の少なさ、保守によるテスト作業の行いやすさ等。
移植性
Portability
環境適応性(adaptability)
設置性(installability)
共存性(co-existence)
置換性(replaceability)
標準適合性(compliance)
ソフトウェアを ある環境から他の環境に移すための容易性の度合い。
OSやハードウェア等の環境変更に対してスムーズに移植できるか、
どの程度の作業量にて移植できるか。

説明は個人的理解による噛み砕いたものとしています。

この辺りで参照可能

JISX0129-1 ソフトウェア製品の品質―第1部:品質モデル
http://www.jisc.go.jp/app/pager?id=12182